医学部再受験マン

医学部再受験

予備校に行くべきか行かざるべきか

 当然のことですが、予備校に行ったとしても再受験生が医学部に受かる保証はありません。そして、予備校にいかなかければ受かるということもありません。それどころか、医学部再受験生は、予備校に行く、行かないという一見重大に思える(もちろん本人にとってのみ)選択とその決断いかんに関わらず、医学部には受からないようです。

 「医学部再受験」とインター・ネット検索してみれば、医学部再受験ブログがたくさんヒットし、そのいくつかは、最新の記事で医学部再受験を諦める報告をしているし、そのいくつかは、合格したという記事のないまま更新が停まっているでしょう。もちろん、いくつかは、合格報告とともに更新が停まり、またいくつかは、合格報告の記事の後、医学部生の日常を綴るブログに変貌したりもしています。

 

 では、医学部再受験生が予備校に通うべきかというと、当然のことながら、それは分かりません。予備校に通った人が受かったからといって、それが予備校に通ったおかげで受かったとも言えません。予備校に通わなかった人が試験に落ちたからといって、それが予備校に通わなかったことを理由にできないのもまた同様です。

 

 医学部再受験マンは予備校には通いませんでした。予備校に通うという選択肢が頭をかすめもしなかったという訳ではないのですが、二つの理由で予備校に通いませんでした。

 一つ目の理由は合格するという保証も自信もないのに、予備校に大金を支払うのがもったいないと感じたからです。医学部を再受験するという選択に人生の数年をかけることには特にためらいはなかったのですが、お金をかけるのは非常にばからしいと感じてしまったのです。ここは全く逆の考え方の人の方が、もしかしたら世の中には多いかもしれませんね。しかし、数年間フリーターをしていただけで大した貯金も無い医学部再受験マンは数年人生を無駄にしたところで、その後の生活に対して影響は無いだろうけれども、数十万円を無駄にすることは非常に苦しいと感じたのです。

 二つ目の理由は予備校に入っても授業についていけないだろうということです。医学部再受験マンはもともと文系です。高校時代には物理や化学、数学Ⅲ・Cの授業を全く受けていません。数学Ⅱ・Bでさえまともに授業を受けていませんでした。もちろん数学Ⅰ・Aにしてもほとんど忘れていましたが。そのような状況で、いきなり予備校で受験問題を解く授業を受けたとしても、全く理解できないことは分かりきっていましたので、予備校には行かずに独学で基礎から勉強を始めることにしました。

 

 ここまで読まれると、予備校に行く必要は無いのかと思う方が多いかと思います。もちろん、予備校に行く必要などはありません。しかしそれは、あなたが必ずしも医学部再受験をする必要がないのと全く同じ理由で必要ないのであって、医学部合格のために必要ではない訳ではないのです。

 冒頭の繰り返しになりますが、予備校に通えば医学部に入れるという訳ではもちろん無く、予備校に通わない方が有利だということもありません。ただ、予備校に通わなくても合格する人間はいるし、予備校に通ったところで、大半の人間は合格しないという事実があるのみです。